すべり症とその改善へのアプローチ

2年前、腰に痛みが生じた患者様が来院されました。
最初は左の腰から足にかけての激しい痛みがあり、
特に朝起きた際に酷く、日中になると和らぐという症状でした。
整形外科を受診した結果、腰椎のすべり症と診断されました。


通院の経緯と当院を選んだ理由

患者様は整形外科でのリハビリを1年9か月続けられました。
月に4回の通院で腰のマッサージや運動療法が行われましたが、
残念ながら効果を感じられず、自主的に通院を中止されたとのことです。
その後、当院を訪れた理由のひとつは『卒業できる』というコンセプトでした。

現在の主な症状は腰全体の鈍痛で、足へのしびれはありません。
また、20代で膝を骨折された影響から完全に膝を曲げることができず、
しゃがむ動作に痛みや不安を感じるためサポーターを装着されています。


施術の流れ

初回の身体チェック

患者様の身体を診るため、まずは首や腰の動きからチェックを始めました。


  • 上を向きにくい、右に向きにくい。


  • 背中が反れない。

背中(胸椎)の動きが悪く、十分な腰の動きが作れていないことがわかりました。
また、姿勢を観察すると次のような特徴が見られました。

  • 猫背・巻き肩
    背中が丸く、肩が前に巻き込まれた状態。

  • 背骨の右側への湾曲
    強い痛みの記憶から体重を乗せたくない本能、
    その状態がきっかけで起こる背中や胸、お腹の筋肉のアンバランスな硬さ。

  • 肩の動きの制限
    全身のバランスの影響で肩の動きにも不具合が出ている。

初回施術

どこからアプローチするかを決め、以下の手順で進めました。

  1. 下半身への施術
    太ももの前側と内側の筋肉を丁寧に施術しました。
    下半身の筋肉が全身のアンバランスに影響を及ぼすため、この部分から始めました。

  2. 上半身への施術
    巻き肩や猫背の要因になる筋肉を緩めて、バンザイの動作がスムーズになるよう施術をしました。

結果

施術後、身体のバランスが整い、首、腰、肩の可動域の改善が診られました。
また、腰への直接的な施術は行わずとも、全身のアプローチで効果を感じていただけました。


施術を通じて見えた課題

今回のケースでは、腰のすべり症だけにフォーカスするのではなく、
全身のバランスを整えることが重要であると感じました。
また、骨折後の膝に対するケアも必要だと判断しました。


宿題としてのセルフケア

患者様には、以下のセルフケアを宿題としてお伝えしました。

  • 姿勢と重心の意識を変える練習

  • 巻き肩・猫背改善のためのセルフケア

これにより、日常生活の中で新しい習慣を取り入れ、自分自身で身体を整えていくことを目指していただきます。


最後に

身体を変えるためには、新しい刺激を取り入れ、日常生活における意識や習慣を変える必要があります。
小さな1歩でも歩み続ければ、必ず身体は変わります。

すべり症やその他の不調に悩む方が、自分の身体に向き合い、
健康的な未来への1歩を踏み出すお手伝いができれば、僕はとても嬉しいです。

 

 

 

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