同業者だからこそ見落としがちな、自分の身体のこと
今回ご紹介するのは、35歳の女性で柔道整復師として働きながら、二児の子育てをしている方の来院事例です。
日々、患者さんの身体と向き合い、ケアや施術を行う立場にありながら、自分自身の身体については、つい後回しになってしまう。
来院のきっかけは、僕がInstagramに投稿した
『同業者さん(セラピストさんなど)こそ、自分のケアをしないとダメですよ‼︎』
という内容でした。
『まさに今の自分のことだと思いました』
そう話されていたのが印象的です。
身体を診る仕事をしているからこそ、 多少の不調には慣れてしまい、 『まだ動けるから大丈夫』と無理を重ねてしまう。
それは、僕自身もこれまで何度も感じ、反省してきたことでもあります。
反る、屈む、仰向けで寝ると腰が痛い状態
この方のお悩みは、特別な動作ではなく、ごく日常的な動きの中にありました。
・腰を反らすと痛い
・屈む動作で痛みが出る
・仰向けで寝ると腰がつらく、寝つきが悪い
仕事柄、施術や中腰姿勢が多く、身体を使う場面が日常的にあります。
さらに、二児のママとしての生活。
抱っこ、前かがみ、床からの立ち上がりなど、腰に負担がかかる動作を避けることはできません。
『このまま腰が痛くて、ジムに通えなくなったらどうしよう』
『子どもの抱っこができなくなったら困る』
そうした不安を抱えながらも、 仕事と子育てを止めることはできず、 ギリギリの状態で毎日をこなしている状況でした。
筋トレよりも、まずは姿勢かもしれない
お話を伺う中で、この方がふと口にされた言葉があります。
『筋トレよりも、まずは姿勢の改善が重要な気がするんです…』
身体の構造や負担について理解している同業者だからこそ、ご自身の感覚として、すでに違和感を覚えていたのだと思います。
実際、姿勢や重心の位置が崩れたまま筋トレを行うと、筋力強化どころか、腰への負担がさらに大きくなってしまうケースも少なくありません。
『鍛える前に整える』
この順番を間違えてしまうことで、かえって不調を長引かせてしまう方がとても多いです。
ギリギリの状態で頑張っていた身体
姿勢、動作、重心の位置を一つずつ確認していくと、
・姿勢の崩れ
・重心の意識のズレ
・無理を前提とした身体の使い方
これらが重なり合っている状態でした。
子育ては『休めない』、『止められない』
そんな現実の中で、自分の身体だけが後回しになっていたように感じます。
決して怠けているわけでも、ケアを軽視しているわけでもありません。
それだけ、日常が精一杯だったのだと思います。
ポイントを絞った施術とセルフケアの提案
この方に対して、僕が意識したのは、あれもこれも提案しないことでした。
・今の身体で一番負担になっているポイント
・姿勢と重心に対する意識づけ
・最低限、これだけは押さえてほしい2種類のセルフケア
内容を増やすのではなく、今の生活の中でも無理なく続けられることに絞ってお伝えしました。
すると、
『それなら続けられそうです』
『今の状態なら、確かにここですね』
と、ご自身の身体の状態に納得された様子でした。
『できることが分かる』
それだけでも、身体への向き合い方は大きく変わります。
同業者さんこそ、自分の身体を後回しにしないでほしい
知識があるからこそ、多少の痛みや違和感を我慢できてしまう。
動けているからこそ、『まだ大丈夫』と見て見ぬふりをしてしまう。
ですが、身体はある日突然、限界を迎えることもあります。
お仕事も、子育ても、これから先も長く続けていくためには壊れてから整えるのではなく、続けるために先回り的に整える視点がとても大切です。
仕事も子育ても続けるために
もし、
・腰に不安を感じながら仕事をしている
・子どもの抱っこが以前より怖くなってきた
・運動や筋トレに対して、前向きになれなくなっている
そんな状態であれば、一度立ち止まって、姿勢や身体の使い方を見直すタイミングかもしれません。
同業者さんだからこそ、ご自身の身体にも、少しだけ目を向けてあげてください。
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